東北アジア最高峰の玉山主峰、秀姑巒山などの独立した山峰を有しています。玉山南峰と玉山閉鎖曲線峰ののこぎり状の山峰。八通関、塔塔加鞍部、観高の埡口からの景観。陳有蘭渓で源流侵食を構成する金門峒大断崖。東埔地区の父子断崖と沙里仙渓河岸段丘。時により異なる雲海の景観、冬の高山の白雪、日の出、日没や、それに伴う色鮮やかな雲。それに加え雲龍瀑布、乙女瀑布が森林に幽玄の美を添えます。
当園区は海抜の関係上、亜熱帯から寒帯の生態系があり、豊富で多様な植物林相を育んでいます。海抜の低い地区から上に登るにつれて広葉樹林、針広混交林、ニイタカトウヒ林、鉄杉(タイワンツガ)林、高く真っすぐに伸びたニイタカトドマツ林、そしてニイタカビャクシンやニイタカシャクナゲなどで構成された下生え灌木や高山寒原植物帯、鳥類、哺乳動物、蝶類など自然の資源に溢れています。塔塔加レクリエーションエリア
塔塔加(TATAKA)はツォウ族の言葉で、広く、大きな草原という意味です。海抜2,610メートルの塔塔加は新中横公路の最高地点で、嘉義-玉山区間の台18線と水里-玉山区間の台21線が交差する地点でもあり、嘉義から阿里山方向へ向かうのが台18線、南投信義方面へ向かうのが台21線です。曲がりくねった道路を通って雲と霧の発生地帯を通り抜け、塔塔加に来ると視界が突然開けます。道路は平坦かつ真っすぐで、空は青く、先程までの雲や霧は足元で渦巻いています。西に伸びる阿里山山脈は雲海の漂う山を彷彿とさせ、南西に走る鹿林山巒の斜倚公路は曲がりくねり、東には雄大で険しい玉山群峰を望むことができ、長く連なる山々が天と高さを競い合っているのが見て取れるでしょう。北側の東埔山は公路の傍らにそびえ立っており、美しい景色を目に収めることができます。
塔塔加地区の早朝、夕方はしばしば谷間に雲海や山嵐が発生します。冬を迎え、近隣の山のタカサゴウリカエデが赤く染まると、カエデの赤が緑の林の中に点在し、大地に彩りを添えます。また、春分の早朝には山間部で満開を迎えたニイタカシャクナゲの赤みを帯びた白い花が、大地にカラフルな衣装を着せます。
東埔地区
塔塔加レクリエーションエリアのほか、東埔一隣 は玉山国家公園北西園区の2番目の入り口で、著名な「東埔温泉エリア」から東埔吊橋を越えて対岸の東埔村一隣に入ると、そこはもう玉山国家公園です。ここにはブヌン族の伝統文化、清八通関古道、八通関日治越道などの歴史・文化的資産があるほか、動植物の生態資源も非常に豊富で、四季の変化に伴い花や鳥、ホタルやカエデなどを鑑賞し、滝の音を聴き、星を眺めることができます。また、八通関日治越道東埔-雲龍瀑布沿線の父子断崖、陳有蘭渓のV字の谷、雲龍瀑布などの地理的景観は期待せずにはいられません。
◎歩道では、雲龍瀑布より先は「生態保護区」となるため、立ち入るには事前申請が必要です。