主要コンテンツにジャンプする

玉山国家公園商標

Menu
玉山群峰線

東部園区

景観スポット

佳心旧社

基本紹介
レクリエーションエリア 東部園区南安ビジターセンター周辺および瓦拉米步道
開放状態

開放

瓦拉米歩道は拉庫拉庫渓流域に位置しています。この地区は18世紀以来ブヌン族が暮らす地域であり続けました。ブヌン族は拉庫拉庫渓の南北両岸に建物を建て、集落を形作り、そして焼畑農業、狩猟採集を営んできました。1935年に日本の植民地政府により平地に強制移住させられるまでこの暮らしを続けてきたのです。中原大学建築学科の現地調査により、拉庫拉庫渓流域内にはブヌン族の人々によるかつての建築群が55カ所、そして家屋、簡易建築物などの建築物の遺構が284軒発見されました。ですが実際に存在した遺構の数は間違いなくこれを上回るということです。佳心から道を下るとブヌン族Istasipal一族の旧集落があります。国立台東大学では文化部の指導のもとで、花蓮県政府から委託を受け「歴史があった現場を蘇らせる特別計画-拉庫拉庫渓流域ブヌン族旧社のルーツ探求と再現計画」を実施しています。計画の一環として、2018年12月3日に佳心旧集落Istasipal家屋落成記念式典が行われました。また国立台東大学南島文化センターは、2017年11月に卓渓郷でIstasipal一族と郷内に住むブヌン族の人々を募集して、20人の作業班を組織し、現代的な建築様式にマッチさせながらも、ブヌン族の文化的特色を備えた石板家(石板を材料にした原住民の伝統家屋)を建造したのです。ようやく落成を見た伝統家屋は、新しいかたちの石板屋ではありません。家屋が本来あった場所に、ブヌン族の伝統家屋の構造様式と構法に基づき修復を行い完成したものです。


この伝統的な石板屋は建築面積が43.19平米で、修復前にあった家屋には、三方が倒壊した石壁、屋内にある三石灶(3つの石を組み合わせて作った原住民のかまど)2基、室内葬、そして地面に敷かれた大きな石板数枚などの遺構しか残っていませんでした。ブヌン族旧社のルーツ探求と再現計画は、文化資産を本来の姿に修復するとのこだわりを抱きながら、ブヌン族旧社に見られた姿や趣を復原することを主な目的としています。この石板屋の修復以外にも、家屋周囲にある耕地2カ所の整備も行い、近自然工法とブヌン族が持っている方式を採り入れ、自分たちの手で歩道を建造しました。こうしてブヌン族佳心旧集落の文化、社会そして歴史的景観が段階的に再現されているのです。ブヌン族Istasipal一族の旧集落は花蓮県文化局「2010年拉庫拉庫渓流域-佳心旧社景観再生と地域社会の記憶展示計画」の実施場所でもあります。 
 

ガイド地図