ホンジュラスはわが国台湾と日頃から深い親交があります。その上重要な貿易相手国の1つでもあるのです。中央アメリカに位置するホンジュラスは面積112,088㎡で、東をニカラグア、西をグアテマラと接し、北はカリブ海に面し、南にはエルサルバドルと太平洋が接しています。国土の65%が山岳地で、夏から秋は雨季、冬から春は乾季となり昼夜の気温差の大きい熱帯山岳気候となっています。主要産出品はバナナ・コーヒー・木材・銀などです。地震の多い中央アメリカでは、環太平洋火山帯がエルサルバドルから太平洋を経てニカラグアまで広がっていますがホンジュラスは幸いにもその範囲から外れており、そのため火山や地震も無く、今なお多くの古代マヤ遺跡が保存されています。
ラティグラ国立公園はホンジュラスで初めて国立公園(注1)に指定された場所です。ここは自然の実験展示室。原始のままの豊かな動植物の生態が広がり、世界一豊かな生物生息地の1つとなっています。そしてまた歴史的文化価値から見ても重要な場所となっています。首都テグシカルパから東北へ11km、面積23,826ha、ラティグラ山の標高2290m(7513ft)地点に位置する山岳国立公園です。公園のコアゾーン(注2)は7571haあり、松科植物とブナ科コナラ族を主体とする貴重な熱帯山岳雲霧林(クラウドフォレスト)…コナラ松林となっています。雨が多く一年中霧に覆われ、涼しく水量豊かなため、首都圏に良質の水と新鮮な空気を提供しているのです。16,255haの緩衝地帯(バッファーゾーン)は標高約1,400m地点から始まり、延々と続くシロマツなど数種の松科植物の群生地となっています。この地もまた熱帯植物群が亜熱帯植物群へ移行する中間地帯(インターゾーン)の1つです。松類とシダ類が共存する特殊な境界線エリアです。
ラティグラ公園の植生は豊富でバラエティーに富んでいます。様々な蘭・モリヘゴが密生する林の中、多くの野生動物も繁殖しています。200種類を超える鳥類が生息する期間、見受けられる鳥類の中でも特にそのヒスイ色に輝く姿のケツァール(カザリキヌバネドリ)は世界で最も美しい鳥の一種と言えるでしょう。雄は長さ1mに達するカラフルな輝く素晴らしい尾羽を持ち、これは古代マヤ人が宗教儀式に於いて彼らの最も崇拝する神「ケツァルカトル(注3)」を飾るのに不可欠でした。隣国であるグァテマラの国鳥でもあるため、ずっと厳重な狩猟規制を受けています。この他にも絶滅危惧種である希少な山猫のオセロットとピューマも生息しており、更に貴重な地帯であることが伺えます。
2つの国立公園設立の根本的な本質と目的は似通っており、また自然資源および経営管理に於いては、全く違う方法を採りながら同じ効果を上げ、互いに学び合うところが大きいのです。特に両国の親交はずっと続いており、ホンジュラス駐台大使デュロン女史の積極的な導きもあり、2000年12月12日に内政部貴賓室に於いて、張博雅部長とホンジュラス外交部長ロベルト・フローレス・ベルムデス氏が台湾玉山国立公園とホンジュラスのラティグラ国立公園をそれぞれ代表し、近い将来姉妹関係を結ぶことを承諾したとする備忘録へ調印しました。その内容は:(1)両公園設立の本質と目的。(2)両国機関が関与する保護育成と公園管理の相似性。(3)両公園に於いて上述の項目で相互経験を交換し合う利点。(4)両機関による姉妹関係成立の意思。以上を双方が同意し、この備忘録へ調印する。(1)両公園の規則およびその所有する国家の法律に則し、正式な協力協定を一部作成する。(2)両機関間に於いて具体的な協力計画および人員訓練支援方式を検討する。(3)互いに有益な情報と出版物を交換する。式典はシンプル且つ厳かに行なわれ、ホンジュラス外交部儀典局長ディアス女史、駐台大使デュロン女史、台湾外交部官吏および内政部李逸洋政務次長、簡太郎常務次長、営建署長林益厚、当所長張和平などが参列しました。調印後シャンパングラスを合わせ祝いの音が響く中、今後の両国間の親交が更に素晴らしい1ページを開き、双方の経営管理に於ける交流を更に強化し、共に生態保護育成と生物の多様性を維持保護する努力がなされることを願いました。